研修医インタビュー
山形大学出身
こんにちは、和田一平と申します。2年間の臨床研修を終えるタイミングで執筆しております。
私は神奈川県出身で、浪人生活を経て、「サッカーが強く、天皇杯に出場できる」という点に惹かれ、縁もゆかりもない山形大学に入学しました。学生時代はサッカーに明け暮れ、学業は追試にかからない程度、という生活を送っていました。
大学サッカー部の先輩(R3年度研修修了の濱田先生、R5年度研修修了の武内先生)が荘内病院で研修していたことがきっかけで、この病院の存在を知りました。ただ、当初は「どこにあるのか」「どんな病院なのか」といった詳しいことは分かっていませんでした。よく耳にするのは県内の人気研修病院の話であり、実習での外病院選択においても同様で、荘内病院はあまり人気がない印象がありました(泣)。
そのような中、県内では他の病院が人気であるにもかかわらず、「先輩がいる」という理由だけで、学生時代に当院の実習を選択しました。そんな私が当院で研修するに至り、大満足で研修を終えようとしている経緯と、当院の魅力をお伝えできればと思います!
6年生の実習で初めて訪れた際の印象は、「とてもきれいで大きな病院だな」というものでした。院内に入ると、すれ違う職員の方々が皆挨拶をしてくださり、他の病院では感じられなかった心地よさを感じました。
実習では眼科を回らせていただき、当時の先生方には外来や手術見学を通して熱心に指導していただき、さまざまな手技を経験させていただきました。待機室は研修医と同じ部屋で、病院の良いところや悪いところを聞いたり、世間話をしたりと楽しく過ごしました。飲み会にも連れて行っていただき、非常に充実した実習でした。
当初は地元の神奈川県での研修を考えていましたが、マッチングの時期になり、「もう少し山形県に残りたい(サッカー活動も続けたかったため)」と考えるようになりました。その中で最も印象に残っていたのが荘内病院であり、研修先として検討しました。私は整形外科志望でしたが、荘内病院の整形外科は手術件数が多く、熱心な先生方がいると聞き、再度見学に行きました。実際に見学すると、先生方はとても気さくで優しく、手術室のスタッフの雰囲気も良く、大変魅力的に感じました。研修医の先輩方の雰囲気も良く、最終的に荘内病院での研修を決めました(マッチングは荘内病院専願です)。
結果として、この選択は大正解だったと思っています。
少人数制・学閥なし・好待遇。
あたたかいスタッフに囲まれた素晴らしい環境!
長所
① 豊富な症例を経験できる
主医療圏である南庄内地域(約15万人)で唯一の基幹病院であり、病床数は521床と県内でも多い部類に入ります。地域の症例がほぼ集まり、二次救急ではあるものの重症例も受け入れているため、さまざまな疾患を幅広く経験できます。
一方で、当院にない診療科もあるため、転院となった場合には患者さんのその後の経過を追えないこともあります。志望科によってはその後の加療も把握できた方がよいかもしれませんが、そうでなければ、研修医のうちは初期対応の経験を重ね、最低限必要なことを確実に身につけることが重要だと個人的には考えています。数が全てではありませんが、多くの症例を経験することで、多少なりとも度胸がついたように思います(笑)。
② 研修医を育て、大切にしてくれる環境がある
病床数に対して常勤医や後期研修医が比較的少ないこともあり、初期研修医も重要な戦力として位置づけられています。先生方は多忙ですが、タイミングによっては聞きづらい事務的なことなどを、医療スタッフの方々が優しく教えてくださる場面も多くあります。また、年齢の離れた先生方も環境に慣れているためか垣根なく接してくださり、専門的な知識を教えていただけるだけでなく、研修医一人ひとりのことをしっかり覚えてくださっています。病院全体として、研修医を大切にする雰囲気があると感じています。
③ 専属の秘書さんがいる
私の快適な研修生活は、秘書さんに支えられたといっても過言ではありません。総務課に研修医担当がいる病院は多いですが、専属の秘書さんがいるうえ、同じ研修医室内に常駐している環境は珍しいと思います。提出物や当番・行事のスケジュール管理、EPOC2の管理など、非常にお世話になりました。3年目以降、自分で管理できるか少し不安に感じています(笑)。
また、お昼など時間があるときには気軽に話し相手にもなってくださるので、見学・実習に来た学生さんはぜひ遠慮なく話しかけてみてください。
④ 学閥がなく、後期研修先・専門科の選択もしやすい
当院には新潟大学や山形大学の医局員に加え、さまざまな大学出身の先生方が在籍しています。その影響もあってか、研修医も全国各地の大学から集まってきます。私の同期にも、東京から縁もゆかりもなく鶴岡に来た先生がいました。上級医も多様な大学出身であるため、各地の医療事情や経験談を聞くことができます。
当院には後期研修プログラムがないため、研修修了後の進路は自由に選択できます。見学や面接のための年休も十分に取得でき、上級医も「後期研修先は決まった?」「見学に行ってきたら?」と非常に協力的です。強引な勧誘もなく、研修中に自分の進路をじっくり考えたい方にとって最適な環境だと思います。
⑤ ローテーションの自由度が高い
当院の大きな魅力の一つだと思います。私は研修を始める時点で整形外科を志望していたため、整形外科を長く回るつもりでした。しかし、実際に研修を進めるうちに、内科の重要性や救急対応、他科で知っておくべきことなどを実感し、「研修医のうちだからこそ、幅広くさまざまな診療科を経験したい」と考え方が変わりました。その結果、私は内科や救急科を長めに回り、放射線科など志望科以外も選択しました。
ローテーションの決め方は、必修科の順番をあらかじめ秘書さんが調整してくださり、残りの期間を選択科として、科ごとの受け入れ人数や他の研修医の希望を考慮して話し合いながら決定します。人数が少ないため希望が通りやすく、決めた後でも変更が可能です。また、当院にない診療科(呼吸器外科や呼吸器内科など)は、公立置賜病院など協力病院で研修できる場合があります(※)。
※時期や人数の都合により、必ず回れるとは限りません。
⑥ 少人数制
人数が少ないおかげで、1人あたりの症例数や手技経験が増えたと感じています。また、良いことも悪いことも率直に話し合える同期ができ、今後も定期的に集まりたいと思える関係が築けました。
私の学年は6人でちょうど良く、2年間でできるだけ多くの経験を積みたい方には、とても魅力的な環境だと思います。
⑦県内外の協力病院での研修も可能
当院で回れない診療科は、協力病院で研修が可能です。具体的には、精神科は県立こころの医療センター、地域医療研修は庄内余目病院や協立病院、湯田川リハビリテーション病院、上野ファミリークリニックで行えます。その他、呼吸器外科や心臓血管外科などは置賜総合病院での研修が可能です。
さらに、私の学年からは、京都の宇治徳洲会病院の救急総合診療科や、沖縄の南部徳洲会病院の救急診療科・総合診療科も選択できるようになりました。私はこころの医療センター、庄内余目病院、宇治徳洲会病院で研修しました。特に宇治徳洲会病院での三次救急は大変でしたが、非常に貴重な経験となりました。
来年度からは、山形県立河北病院の総合診療科での研修も可能となり、さらに充実した研修環境となっています。
⑧研修医の意見もしっかり聞いてもらえる
月に1回、臨床研修委員会が開かれ、研修担当の先生、研修医、研修医担当の総務の方が意見を交わす場があります。ここでは、研修医も研修やリクルート等に関する要望や意見を直接伝えることができます。具体的には、研修医の当直制度や指導体制などについて話し合い、柔軟に対応していただけます。研修が始まった当初と比べ、現在は格段に働きやすい体制になったと感じています。
⑨福利厚生が充実している
希望すれば(※)、研修医は病院から徒歩10分程度の医師公舎に、1K(無料)または1LDK(4,000円、こちらは入居が難しい場合あり)の部屋を借りることができます。どちらも綺麗で床暖房も完備されており、私自身、引っ越し作業中ですが正直出たくないほど快適です(笑)。
また、年休や給与も十分に保障されており、残業代もしっかり支給されるのはありがたい点です。病院選びの際に比較検討されると思いますが、情報がしっかり公開されている点でも非常に良心的だと思います。最新の支給状況等は、ぜひレジナビなどの合同説明会で研修医に直接確認してみてください。福利厚生や給与は、県内トップだと思いますよ!
(※)医師公舎の入居状況によっては近隣賃貸物件となる場合があります。
⑩東京へアクセスしやすい
当院から車で約20分の場所に庄内空港があり、羽田空港へは1日4便(繁忙期は5便)が運航されています。約1時間で東京に着くため、個人的には山形市にいた頃よりも便利に感じています。関東出身のため頻繁に帰省しましたが、給与が良いため交通費もあまり気になりませんでした。
休日は新潟や秋田にも車でサッカー観戦に行きました!車があると海沿いをドライブできてとても気持ちいいです!
⑪街の中心に病院がある
地図を見ていただくとわかるように、当院は街の中心部に位置しています。当院は鶴岡市の医療機関の中枢を担うため、市内のどこからもアクセスしやすい場所に建てられたそうです。そのため、飲食店や飲み屋街も徒歩圏内となり、オフの楽しみも満喫できる環境です。
⑫ 食べ物が美味しい・地域の方々が温かい
この地域の料理は、ハズレのお店を見つけるのが難しいほど美味しいと思います。ふらっと入ったお店が思いがけず美味しいことも多く、お気に入りのお店を開拓するのも楽しいです。(濱田先生をはじめ、研修医の先輩方が回ったお店のデータも引き継がれているので、参考にできます。)
また、地域の方々は非常に温かく、仕事上や街中での対応でも親切にしていただけます。私自身、サッカーの集まりなどにも顔を出していましたが、どこでもフレンドリーに接してもらい、さまざまなつながりができました。
短所
① 当院で回れない診療科が存在する
呼吸器外科、心臓血管外科、精神科、形成外科などは当院に常勤医がいないため、外部の病院で研修することになります。そのため、例えば大動脈解離など緊急手術が必要な患者さんはすぐに転院搬送され、治療経過を追えないことがあります。
② 上級医からのフィードバックの機会は多くない
あくまで大病院と比較した場合の話です。病床数に対して常勤医が少ないため、上級医は非常に多忙です。その分、研修医に任せてもらえる仕事は増え、学んだことを実践する機会は多くあります。相談にはすぐ乗ってくれますし、必要なチェックもしてくれるため、安心して業務に取り組めます。研修を通して、自分で調べたり話し合ったりする力も身につきます。もちろん、時間がある時は丁寧に指導してくれる熱心な先生も多くいらっしゃいます。
③ 自動車がないと生活しづらい
生活面では、車がないと不便なことが多いです。特に必須の精神科研修や地域医療研修では、公共交通機関か車での移動が必要です(自転車では距離的に厳しい場合があります)。研修医の中には乗り合いで移動する人もいますが、自分の車があるとかなり便利ですし、生活の幅が広がってオフもより充実すると思います。
④ 天候
冬は雪が降り、海が近いため風も強いです。山形市などの内陸に比べると雪は積もりませんが、風がかなり強いのが特徴です。医師公舎には融雪設備や床暖房が備わっており、大変助かりました。
以上、荘内病院での研修のポイントをご紹介しました。当院は山形大学や新潟大学においても、まだまだマイナーな存在です。そのため、実習や見学に訪れる方が少なく、荘内病院のことをよく知らないまま研修先を決めている人も多いと思います。まずは実際に足を運び、当院の雰囲気を肌で感じ、現場の生の声を聞いていただくのが一番だと思います。
最後になりますが、研修医として過ごす日々は、学生時代よりも格段に刺激的で、学んだことをすぐに実践できる機会にあふれています。学生時代の成績と研修生活は全く別物です。良いことばかりではありませんが、さまざまな経験を積みたい方には最適な環境だと思います。ぜひ一度、見学に来てみてください!
1日の過ごし方(小児科での研修)
8:15 カンファレンス
8:50 処置回診
9:15 手術または外来見学
13:00 手術
※いずれの時間でも、整形外科疾患の救急患者が来たら初期対応を行います。
※空き時間や業務後に、手術記録作成や勉強を行います。
お気に入りスポット
スタジアム
オフの日は仲間とサッカーをする日もあれば、プロの試合を観戦することもあります。オフも全力で楽しみましょう!

