研修医の声

「先生、のーっていったよの?」

今日から卓球のプロリーグ「Tリーグ」が開幕しましたね!

BSテレ東で生中継していましたが、皆さんチェックしましたでしょうか?

卓球大好きな私は、晩御飯を食堂で食べながら見ていました。

あまり晩御飯を病院で食べるというのはこれまでしてこなかったのですが、現在回っているのが外科というのもあり、いつもより帰るのが遅め。

忙しくも充実した毎日を過ごさせて頂いています。

外科と言えば手術ばかりのイメージがありますが、術後管理もセットで付いてきますし、化学療法や緩和ケアなども合間を縫って行います。

ダイナミックに患者さんの状態が動くとなれば、細かく情報を集めることが求められますし、化学療法や緩和ケアともなれば患者さんとお話をすることで得られる情報の価値も非常に高くなります。

外科では指導してくれる先生が口を酸っぱくして、「考えることはどうでもいい。たくさん患者さんとお話してこい」とおしりを叩いてくださるよう、お話の重要性が説かれます。

しかして手広くこなすと言うことは、患者さんの数も多く入れ替わり立ち代わりもまた激しいです。

全員と時間をかけて話すのは難しいわけで、必要十分な内容のお話をすることを求められます。

先生にいっぱいお話をして来いと言われたけれど...私も鶴岡出身、地元の人達と雑談し始めたら1時間くらい余裕で続けられてしまいます。患者さんが20人いれば20時間...朝回診始めたら翌日になってしまうペースですね。

学生時代、大学の実習で振って貰った患者さんが酒田出身の方で、朝・夕それぞれ1時間程度雑談してたりもしたくらいですから。。

その結果そのお部屋の患者さんみんなと仲良くなって、皆で窓際に座って駄弁ってたら「ふんぞり返って大声出している学生がいる」って言いがかりを看護師さんにつけられ、それが研修医経由で私に伝わり、その話を患者さんにそのまま伝えて「ありえない笑」と皆で余計笑ったなんて経緯があるほどですから。

看護師さんに嫉妬されるほどの雑談力があると、そこで確信しましたね。(学生実習が暇で時間があったのもありますが)

しかしてそれから収集できた情報も多く、実りのある実習だったわけですが。

ですからなるたけ患者さんと雑談するのは最小限にしないと、私も止まらなくなってしまうので、チームの受け持ち患者さんの人数を見て外科研修中は自重していたんですよ。

最低限必要な情報だけ集めるように、と。

でもダメなんですよね、方言使うじいちゃんばあちゃんを見ると。どうも可愛くて。

いつもじじばば相手にするように方言使って話を合わせにいくわけです。

でも長くならないよう、程々に切り上げるようにはしていたんですが、今日患者さんに言われたんです。

「先生、のーっていったよの?」

ええ、ネイティブですとも。山一つ越えたら海、そんな田んぼの中で生まれ育ちましたから。

語尾だけに非ず、語彙力もネイティブそのものです。

「先生、庄内弁うまいよの。」

ええ、じじばばがバリバリの訛りニストですから。

スピーキングは得意です。

「・・・ぷぷぷ」「・・・くすくす」「ネイティブだの」

どうも看護師さんから小声で聞こえてくることが多いようです。

全く私をバカにしている、何度も言うがネイティブなのだから

私が負けるとするならば、余目、櫛引、羽黒、温海クラスの方言使いくらいですよ。

市内出身でエスモ、ジャスコ、ダイエー常連組よりかはネイティブでしょう。

私は瀬尾商店、五十嵐酒店常連でした。

患者さんにわかりやすいように、受けが良いように使いますよ、庄内弁

「お母さんにお世話になって...」

何の脈絡もなく飛んでくるこの一言。

お姉さん方、うちの母がすみません。僭越ながら指導させて頂いたことがあるかと思います。

今では電子カルテもろくに使いこなせないので、立場が逆転しているかと思います。これからもご指導ご鞭撻の程よろしくお願いします。

ここ数日、こんなくだりがリフレインする外科研修。

鶴岡出身者で、バリバリ訛っている人がここを回ると言うのも珍しいからでしょうか。

といっても、普通に話す分には訛りはあんまり出ませんよ、多分。相手がじじばばばっかりなのだからしょうがない!

しかして、地元民が珍しいというのも悲しい話。鶴南からもっと医学部入って、皆ここに戻ってきましょうよ、、、もっと勉強してもらいたい。ろくに勉強していない私が言うのもあれですがね。

さて、明日・明後日と外科ながらに手術の予定がありません。来週も様々な兼ね合いがあって少ないようです。

緊急が入ればあるのでしょうが、、、それを願うとも言うのも鶴岡を想う人間としてどうなのでしょう。

願うことなら緊急があって欲しくは無いですが、暇を望むというのは立場上芳しくもないところでしょうか。

時間が許すなら、明日は昼間からだらだら患者さんとお話でもしに行きましょうかね。

しかして時間があるならば巻きで仕事を終わらせて晩御飯どきに帰って、お酒を...

おっと、院外ピッチに「勉強しろ」とお叱りの電話が来そうですね。

その辺りも様子見ながらオンオフして、外科研修を楽しみたいと思います!

1年目研修医 佐藤

2018年10月24日

研修医

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