研修医の声
病理研修終わりました
先日、一週間の病理科研修を終えました
研修医卒業案件(我々を最後まで苦しめる)レポートの一つにCPCレポートがあり、剖検が行われた症例に関して1例、解剖から発表まで担当しなければいけません
Fと私は昨年秋ごろに解剖に立ち会い、全ての臓器が標本としてまとめられた段階で病理研修をし、顕微鏡を覗いては議論し、パワポにまとめ~をしながら、先生の日々の業務を体験するという日々
私達の目標としては「一週間で発表まで仕上げる!」でしたが、まず無理でしたね
仮説は立てて考察の本線までは作れましたが、お薬が足りないと言うことで、また今度、と
パワポは早々に頓挫しましたが、病理研修そのものは非日常で面白いものでしたね
病理と言えば、手術で取れた腫瘍や、生検、剖検などを標本にして、ひたすら専門書を引きながら診断を付ける仕事(ざっくりしすぎて怒られそうですが、、)
どれも標本にする際に必要なのがホルマリン
私達が研修に来た初日に先生がまず説明して下さったのはホルマリンの怖さ
「ホルマリンで目が乾燥するから、僕はいつも泣ける音楽をかけてるんだよね」
手術中にope室で音楽をかける先生はどこの病院でも一定数いるかとは思いますが、合理的に音楽をかけているのはここぐらいなのではないでしょうか
目がやられれば仕事になりませんから、目の保護は必要不可欠
泣ける音楽と言うのだから、きっと懐メロが...と思いきや、ゴリゴリのclassic
Oh...オーケストラで泣けますか
先生が「絶対泣ける」と流すのは東京オリンピックに関わる曲
確かに世代であれば泣けるけど...私の目はかっさかさ、リアルに「目が、目がぁ...」とやられる始末
目を潤す為には生理的現象を人為的に起こす他なりません
これがもし偶発的だったら...何も言えない
しかし音楽が流れる職場というのは非常に素敵なもので、知らないクラシックや色んな映画のBGMやゲームミュージックの作家の曲を聞かされるとどんどん気になっていくもの
「あの曲ありますか」
と聞けば
「あるよ」
と流してくださいますからね
クラシック好きのFもノリノリで、仕事の合間のフリートークがキレッキレ
技師さんもかの有名な音部のOBで、今でも音楽に深く携わり鶴岡で行われるコンサートでコラボしている程で、これまた造詣が深い
病理科の面白さは音楽と共にあり
加えて先生の持ってるネタが面白いんですよ、、、
病理の専門書コーナーにはたらく細胞がしっかり並んでいて、先生と語り合いましたよ、血小板ちゃんの可愛さに
ただあれだけ可愛くても、大きくなることは無いし使い捨てだから、そうしたムゴイシーンが描かれないことを私は願っておりますよ
来年度からは病理科ももっと盛り上がりますから楽しみですね
空き席がいつでもあるみたいで、嫌なことがあったら逃げ出してきても良いとの確約を得ましたのでたびたび遊びにいきたいと思います
・・・病理の話は一切せず、音楽を聴きに
1年目研修医 佐藤
2019年03月09日