研修医の声
鶴岡発!海に面した最上のアミューズメントパーク
こんぴらそう、情熱大陸に出ましたね
同期Hもテレビに出た影響からか食べに行き、無事に三時間待ちをしてきたとのこと
11時台にはついてるはずなのに、渡されたのは100番台、後ろに並ぶのはまたいっぱい
いっぱいのごくごく普通のあっさりラーメンを求めて、大広間でのアトラクション待ち
徐々に近づくライドオン、近づく広間に気持ちは高まる
昭和が溢れるこげ茶のテーブル、簡素なメニューに広がる期待感
空腹の最大値に、徐々に分泌量が増えていく胃液と唾液
腸管は、今か今かと鳴りやまない
気付けば食べ物だけでなく、水も取っていなかった
出される冷や水がいつもよりおいしい
3時間よりも長い15分、周りからは麺ズリ音しか聞こえない
無意識にいじる割りばし、落ち着かないのは誰もが同じ
ラーメンが届くとすぐに、気付くとメニューを二度見する
替え玉食べれるかな?もういっぱい食べれないかな?
普段はそんなに食べることもないのに、空腹がいつもよりも食べれる気を起こしてしまう
無意識に撮っていたはずの一枚も、意識しなければ撮ろうとさえ思えない
それほどに意識が食べることに集中してしまう
身に染みるあっさり醤油、くさみのない魚介スープできつくない塩っけが、口渇を癒しつくす
麺も風味が強く、食べやすい中太麺、スープをこれでもかと絡める
一言も話すことなどない
すすること以外に、頭の中には浮かばない
麺が無くなってもなお、無意識にスープをすすり続けてしまう
ああ、これがこんぴらそうか
一気に食べきった後に、急激な血糖値の上昇が、より夢見心地の世界にいざなう
ド田舎、海沿い、吹き荒れる日本海を帰り道にすることで、より特別な場所に来たことを実感する
そうして神格化されていく
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Hは日本海の同期と二人で食べに行き、二人で三杯のラーメンを食べたとのこと
その翌日、体重計に乗って「最近運動してるんだよね。痩せてるかなぁ」と
はてさて、前日にラーメンを二人で三杯たいらげたことを忘れているようだ...記憶障害まで及ぼし、夢の世界から返さないほどとはこんぴらそう末恐ろしい
よもや危険ドラッグ、出なければ往復一時間かけ、三時間も待たされてまでは食べないだろう
かくいう私も、よそから来た人には積極的にこんぴらそうをすすめてきたものだ
部活で鶴岡にきたりとか、それこそFと研修医一年目の始まって3日目ぐらいの空き時間に二人で食べにいったもの
時間ぴったで行ければ30分待ちで食べれたりするものだから、合間に行くこともできたし、時間が有り余っててものは試しにみんなで遊びに行こう!といった感覚で行ったりもする
鶴岡ラーメンを食べなれていない人ならば、あれだけ待たされてあっさりラーメンを食べることもないだろうから、一生の思い出としても刻み込まれることだろう
逆に地元民で鶴岡ラーメンを食べなれている人であれば、ミーハーか、コアなファン、自称通が好んで通う
こう考えるとこんぴらそうは事実上、鶴岡最強のアミューズメントパークとして完成されている
そう、ただのラーメン屋ではない、旅館×日本海沿い×めっちゃ人が集まる、観光スポットなのだ
鶴岡人の休日は、ラーメン屋巡りぐらいしかないわけだから、その最高峰
そんなこんぴらそうが、より知られれば知られるほど、鶴岡グルメにも注目が集まる
いやはや、こんぴらそうの地域貢献度は図りしれませんな
市民栄誉賞か何かを差し上げたほうが良いのではないか鶴岡市
しかして、鶴岡ラーメン、ここ最近は新店舗も多くできていますな
私のかかりつけラーメンも大きく変化しています、多様化が進んでいますよほんと
それもあって最近は自分にとっておいしいかおいしくないかと観点はやめて、そこの売りは何かを考えるようになりました
最近行ったラーメン屋さんをリストアップして紹介してみます
〇ケンちゃんラーメン余目店
最近いったところで一番おいしかったのがここ。といっても去年金ちゃん先生と行って以来で、Iといったのだがケンちゃんシリーズでも一線を画す
酒田にまだ行ったことないので「一番おいしい」とは言えないけれど、個人的には一番好き
山形ケンちゃんのようなくさくて癖になっておいしいスープというよりかは、ケンちゃんぽさを持ちながらもあっさりとしたスープが特徴的
ケンちゃん麺をごくごく普通の庄内スープで味わいたい人はここ一択
〇榊
昨年駅前に出店した、居酒屋としても利用できるラーメン屋
いろいろあって風林火山から飛び出してできたお店らしい
鶴岡には珍しい、たぶん荘内病院・ほこらほこら食堂以外にはここだけだろう燕三条系ラーメンを有する
しかし、一番のおすすめは普通の中華そばあっさり
ここのラーメンはいい意味で常に味が変化する
オープン三日目ぐらいに行ったとき、あっさりなのにこってりめで味がくどくて二度と行くものか!と思っていたが、二週間後に行ったときにはしっかりとあっさりにシフト
その後時間を空けていくごとにどんどん味が洗練されていくのが印象的
今日食べたスープは、こんぴらそうに寄せてきているような印象
私の今のかかりつけラーメン、これからどんどん伸びていくだろうおすすめ店
〇るうすと
言わずもがな、飲み終わりかかりつけラーメン
銀座通り、昭和通りなど荘内病院近辺では屋台ラーメンと共にあっさりで一瞬で食べきれる
常に変わらない味で、岩海苔とぴったり
榊と同じ建物内に二号店を出店しており、戦争必須
〇久ちゃんラーメン
榊、るうすとの建物の脇にある、老舗
小汚い店舗なために、あまり入ったことがある人は少ないだろうが、リピーター多し
ごくごく普通の見た目で、ごくごく普通のラーメンは凝ったラーメンにつかれた方に染みる
本当に酔っぱらったなら、ノータイムで久ちゃんに行きたくなる
〇武来漢
ドロドロの家系ラーメン
最近トリプルタイガーの地に、新たな二毛作店として誕生
家系の本場で腕を磨いた方が腕を振るう、鶴岡には珍しい本格派の家系
よこはま軒ぐらいしか無くて、私はずっとアンチでしたが、ここはドはまり
山形市の陽風のような、ドロドロ鶏白湯系が大好きな私のためのようなお店
ドロドロスープだけそんなくどくなくて、コメが食べたくなる
麺は平打ち太麺で、少し食べづらかったけれど徐々に時間がたって柔らかくなってくるとスープとよく絡んで加速度的においしくなる
チャーシューが特徴的、いぶしているのかスモーキーな感じ
スモーキーでドロドロと言えば、山形のいぶす専門店があったけれど、くどくなくてそこよりハマる
ここのチャーシューはファンがつきそう
70ぐらいのじじばばもこれ食べてましたから、きっと誰でも食べやすいはず
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以上、ふわっとしたラーメンレビューでした
今後、将来の夢がラーメン屋のIが、ラーオタっぷりを見せつける記事を書くことでしょう
色んな種類と色んなウリがあるラーメン、いいとこ探しは楽しいですよ
2年目研修医 佐藤
2020年01月27日