お知らせ

一般・患者さん

鶴岡市立荘内病院・国立がん研究センター東病院 連携協定5周年記念市民公開講座を開催しました

つるおかの医療がここまで変わった

~国立がん研究センター東病院と切り拓く未来のがん医療~

開催報告

日時:令和8年7月25日(土)14:00~16:00

会場:鶴岡市先端研究産業支援センター レクチャーホール

参加人数:約160名

画像11.png

講演1「看護師間連携や人事交流の成果」     

画像2.jpg

講師:上林沙希子荘内病院地域医療連携室看護係長

荘内病院では、オンラインの患者情報共有や専門・認定看護師の合同カンファレンス、人事交流、オンラインでの専門研修の受講などを通じて看護師のスキルアップを実現。患者と主治医が治療方針を相談する場への認定看護師同席体制が構築され、認定看護師の介入件数は令和3年度比で約12倍(203件)に増加した。患者さんが安心して治療の選択について相談できる環境が整ったと説明されました。

講演2「遠隔アシスト手術とは?~遠隔手術指導を応用した新しい形の手術教育について~」

画像3.jpg講師:坂本薫荘内病院外科系診療部長(兼)外科主任医長

地方の外科医不足という課題に対し、東病院の「全国の手術の標準化」というニーズと、荘内病院の「魅力的なプログラムによる人材確保」というニーズが合致し、本プロジェクトが開始。2022年12月から導入されたこの手術は、現在までに大腸がんで38件実施され、地方にいながら都市部の専門病院と同水準の高度な手術を提供できる持続可能な体制を構築したと述べられました。

「遠隔アシスト手術のこれまでとこれから」

画像4.jpg講師:塚田祐一郎国立がん研究センター東病院 大腸外科医長

遠隔アシスト手術は単なる「手術指導」ではなく、リアルタイムで介入する「共同手術」であると語られました。さらに、手術で最も重要なのは手先の器用さではなく「意思決定」であり、その判断基準を遠隔で共有することが若手医師の教育に極めて有効であると語られました。また、この取り組みは学会レベルでも注目されており、地域医療の新しい標準となり得るとの展望が示されました。

画像12.png

講演1「がん研究の最前線」  

画像5.jpg講師:土井俊彦国立がん研究センター東病院 病院長

病院の収益減少による医療の質の低下という「負のスパイラル」を断ち切る鍵は住民にあり、住民が「地域の主役」として地元の病院を信頼し、積極的に利用して「育てる」意識を持つことが重要であると強調されました。また、全国一律の正解はなく、地域ごとに最適な医療体制を専門施設との連携を通じて構築する必要があるとされ、特に地域の医師が持つ現場での臨機応変な対応力は、専門病院だけでは得られない貴重なフィードバックをもたらすと説明されました。

がん治療の未来は、医療者と患者が協力し、AIなどのDX技術も賢く活用しながら、個々の状況に合った「ベストマッチ」を見つけていくことにあるとし、今後も荘内病院との連携を通じて、地方から日本の医療全体を良くしていく新しいモデルを共に創り上げていきたいと締めくくられました。

講演2「がんと診断されたとき、まず知っておきたい相談先」

画像6.jpg講師:坂本はと恵国立がん研究センター東病院サポーティブケアセンター 副センター長

全国のがん診療連携拠点病院に設置されている「がん相談支援センター」は、誰でも無料で匿名利用できる窓口ですが、利用率は約2割にとどまっている現状をお聞きしました。同センターは、治療選択や療養生活、経済的な問題など、多岐にわたる不安や疑問に対し、情報の解釈支援や医師への橋渡しを行っていること、また、診察時に心配事を、明確に伝え、日々の体調を記録した日誌を活用することが、医師との円滑なコミュニケーションと適切な治療に繋がるという具体的な助言が提供されました。さらに、信頼できる情報源として「がん情報サービス」や、山形県庄内地区でも開催される「ピアサポート」の活用も、療養生活を送る上での大きな支えになると紹介いただきました。

画像1.png

※パネルディスカッションの動画(約15分)を掲載しておりますので、ぜひご覧ください。

画像3.png

パネルディスカッション「両院で切り拓く未来のがん治療」は、座長に国立がん研究センター東病院の全田先生をお迎えして幕を開けました。

5年間の連携によって、荘内病院の医療は「変わった」と断言できるステージへと大きく進化を遂げたと、パネリストや会場から伝えられました。

後半、国立がん研究センター東病院の土井病院長は、高齢化が先行する庄内地区が「未来の医療の標準モデルを発信する拠点」になり得ると提言し、「荘内病院が東病院の医療をも変える存在になってほしい」と大きな期待を寄せました。さらに、「次の5年間は、市民の皆さんと一緒に新しい医療を作っていくフェーズである」と強調しました。この呼びかけに応じ、座長が「荘内病院の成長の主役は自分だと思う人」と会場に問いかけると、多くの参加者が手を挙げて共感と協力の意思が示され、会場全体が大きな一体感に包まれました。

問合せ

鶴岡市立荘内病院総務課
〒997-8515 山形県鶴岡市泉町4-20
TEL 0235-26-5111(内線6327)
   (平日8時30分~17時00分)
このページの先頭へ戻る