当院でのリハビリテーション
早期から組織化されたチームによるリハビリテーション、地域完結型のリハビリテーションを実施します。
当院では、機能障害や能力低下からの早急な回復、廃用症候群や肺炎などの合併症の予防を目的に、発症後早期からのリハビリテーションを行っています。
引き続きリハビリテーションが必要と判断された場合は、回復期リハビリテーション施設へ紹介し、最終的には自宅や施設など生活期へと移行していきます。
チームによるアプローチ
早期の退院に向けて、主治医や看護師をはじめ他職種と密に連携をとりながら委員会活動やカンファレンスなどを行っています。
委員会活動・チーム医療活動
RST委員会 |
医療標準化委員会 |
クリティカルパス推進委員会 |
褥瘡対策委員会 |
排尿ケアチーム |
糖尿病委員会 |
NST委員会 |
認知症ケアチーム |
ライフサポート委員会 |
ICT委員会 |
災害対策委員会 |
緩和ケアチーム |
せん妄予防対策チーム |
地域連携パス推進協議会 |
緩和医療委員会 |
地域医療連携パス
庄内南部地域ではリハビリの円滑化を図るために、医師会が主体となり近隣の病院、診療所、訪問看護ステーションと共同で地域医療連携パス(大腿骨近位部骨折、脳卒中、心筋梗塞、がん、糖尿病)を運用し、"地域完結型医療"という方針のもと、リハビリが行なわれています。また、肺炎、尿路感染の地域連携パスも運用しています。
地域連携パスの運用により、入院後早期からリハビリが開始されます。大腿骨近位部骨折は術後約2週間、脳卒中では発症後約2~3週間で自宅や地域のリハビリ病院、施設などへ転院となります。
当院リハビリテーションセンターについて
リハビリセンターは当院3階の東南の角にあり、出羽三山の一つである月山や金峰山など鶴岡の景色を一望することができます。そのような開放的な空間でリハビリテーションを行うことができます。
スタッフ紹介
科長(整形外科医) |
1名 |
理学療法士 |
17名 |
作業療法士 |
5名
|
言語聴覚士 |
4名 |
事務員 |
1名 |
リハビリテーションに係る専門資格 |
認定理学療法士 (運動器2名、呼吸1名、脳卒中1名) |
5名 |
三学会認定呼吸療法認定士 |
5名 |
心臓リハビリテーション指導士 |
2名 |
施設基準
- 運動器リハビリテーション料(Ⅰ)
- 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)
- 心大血管疾患リハビリテーション料(Ⅰ)
- がんのリハビリテーション料
各部門の紹介
理学療法(Physical Therapy:PT)
理学療法とは、病気・けが・高齢・障害などによって運動機能が低下した状態にある人々に対し、運動機能の維持・改善を目的に、運動・温熱・電気・水・光線などの物理的手段を用いて行われる治療法です。
理学療法の直接の目的は運動機能の回復にあります、日常生活活動(ADL)の改善を図り、最終的には生活の質(QOL)の向上を目指します。
対象となる疾患は脳梗塞・脳出血・脳の外傷・腫瘍・小児発達障害・骨折・肩関節周囲炎・変形性関節症・四肢の切断・慢性閉塞性肺疾患・肺炎・心筋梗塞・狭心症・糖尿病・臥床による廃用症候群などです。
作業療法(Occupational Therapy:OT)
作業療法とは、心身に障害のある方に対し、その治療手段としてさまざまな作業を用いる療法です。作業とは、日常生活活動、家事、仕事、趣味、対人交流など、人が営む生活行為と、それを行うのに必要な心身の活動を示します。
当院の作業療法部門では、主に脳卒中により運動麻痺や高次脳機能障害(思考・記憶・行為・注意などの知的な機能に障害が起こった状態)を持った方、また、外傷により手の機能を損傷された方に対し治療をしています。
日常生活活動や仕事、家庭の役割など、社会復帰に必要な能力の再獲得を目的とし、リハビリテーションを行います。必要に応じて、装具の作成や自助具の紹介も行っています。
言語聴覚療法(Speech-Language-Hearing Therapy:ST)
言語聴覚療法とは、先天的または病気などにより、言葉や飲み込みに問題を抱えている方を支援する専門的なリハビリテーションです。具体的には、脳卒中などにより起こる失語症(聴く・話す・読む・書くといった言語機能の障害)や構音障害(発音の障害)、気管切開後の音声障害などによるコミュニケーションの問題に対し、発声・発音の指導や、話す能力を取り戻すためのリハビリを行います。
また、嚥下(飲み込み)に問題がある場合には、筋力強化や食事摂取方法の指導などを行い、より安全に食事が摂れるように訓練を通して支援していきます。